バカラのハウスエッジ(控除率)とは何でしょうか?勝ちやすさであるハウスエッジ「ノーコミッションバカラ」のハウスエッジの解説します。
バカラは、数あるカジノのゲームの中で、初心者~上級者・ハイローラーを問わずに圧倒的な人気を誇るゲームです。
人気の秘密は、シンプルなのに奥が深く誰もを魅了するゲーム性、そして勝ちやすさにあります。その勝ちやすさ=控除率について考察したいと思います。
バカラのアレンジゲームであるノーコミッションバカラ(手数料なしバカラ)はホントに得なのか?についても切り込みます。
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編集部
バカラの基本的なルール
最初に、バカラの基本的なルールについて復習しましょう。バカラでは、バンカーとプレイヤーに2~3枚のカードが配られ、勝敗を決定します。
「9」に近い方が勝ちとなりますが、ブラックジャックのように「カードを引く・引かない」の意思決定はなく、「この場合はバンカーのみ3枚目のカードを引く。」「プレイヤーの点数が○点の時に、バンカーが3枚目を引く。」などのルールが決まっています。
ディーラーによる強弱は、存在しません。そして、テーブルに座った参加者は、どちらが勝つかを予想してチップを賭けます。(引き分けやサイドベットなどは省きます。)
配当についてですが、プレイヤー勝利に賭けて予想が的中すると、賭け金の2倍が払い戻されます。
しかし、バンカー勝利に賭けて予想が的中すると、5%をカジノ側に手数料(コミッション)として取られるので、賭け金の1.95倍が払い戻されます。
その他にも、引き分けやバンカー(プレイヤー)のカードがペアになる、などのサイドベットもありますが、基本的には上記のことを分かっていればバカラで遊べます。
バカラのハウスエッジ
ここからは、いよいよバカラのハウスエッジについての本題に入ります。
ハウスエッジを語るには、確率論や統計学が欠かせないため見慣れない言葉が出るかもしれませんが、できるだけ分かりやすく説明します。
ハウスエッジとは?
ハウスエッジとは、控除率のことです。控除率を設定することにより、カジノ、競馬・競艇などの公営ギャンブル、パチンコ店などが運営されています。
それでは、ハウスエッジの割合というのは、どれぐらいのものなんでしょうか?
主なギャンブルについて、調べて見ました。
- JRA競馬・・・ 20~25%
- パチンコ・・・15~20%
- 宝くじ・・・ 50~60%
- サッカーくじ(toto)・・・ 50%
- バカラ・・・ 約1%
どうでしょう?日本のギャンブルの控除率がかなり高いの分かります。
普段、何の気なしに馬券や宝くじを買っている人にとっては、信じられない結果かもしれません。totoや宝くじにいたっては、集まったお金の半分近くを胴元が取り、残った半分を賭けた人たちに分配しているわけです。
これでは、勝てるわけがありません。
一方、バカラはバンカーorプレイヤーに賭けた場合の控除率は、わずか1%強。1万円を100回賭けたとすると、約99万円が戻ってくる計算です。
これなら、ベット方法やテーブルの流れを見て戦えば、十分に利益を上げることも可能だと思います。
これが、「バカラは勝ちやすい。」と言われる理由なのです。
ハウスエッジの計算方法
それでは、バカラが本当に勝ちやすいゲームだということを、数字を使って証明していきます。控除率を計算するにあたり、実際にライブカジノを想定して以下のような条件を設定しました。
- 使用するカード(トランプ)は、ジョーカーを除く52枚を1デッキとして、8デッキ(計416枚)を使用するものとする。
- 一回の賭け金は、100ドル(約11000円)とする。
これだけは、控除率を求めることはできません。
ここで、期待値という言葉が出てきました。
期待値とは確率論で使われる言葉で、正確には「確率変数のすべての値に確率の重みをつけた加重平均」のことです。
意味が分からない方もいると思います、噛みくだいて言うと「賭け金に対して戻ってくる見込み金額」ということです。
たとえば、50%の確率で1000円が当たるくじがあったとします。
この場合の期待値は、もらえる金額 x 当たる確率になるので「1000円(もらえる金額)x 0.5(当たる確率)= 500円」
つまり、1回くじを引くときの期待値は500円ということになります。理解できたでしょうか?
期待値が分かれば、バカラの控除率を求めることができます。
これから、バンカー、プレイヤー、引き分けの控除率を順番に求めていきますが、あらかじめそれぞれの勝率を調べました。
バンカーの勝率・・・ 45.86%
プレイヤーの勝率・・・ 44.62%
TIE(引き分け)の勝率・・・ 9.52%
バンカー(BANKER)に賭けた場合のハウスエッジ
最初に、バンカーに賭けた場合のハウスエッジを計算します。バンカーの期待値は、もらえる金額 x 当たる確率に当てはめると
(100ドル x 1.95)x 0.4586= 89.43
さらに、引き分けの場合は賭け金が返金されますので
(100ドル x 1)x 0.0952= 9.52
バンカーの勝ちと引き分けを足すと
89.43 + 9.52= 98.95ドル
期待値の合計は、98.95ドルになりました。
これを控除率の計算式(賭け金 - 期待値)/ 賭け金に代入します。
(100 - 98.95)/ 100= 0.0105
バカラでバンカーに賭けた場合のハウスエッジ(控除率)は、約1.05%ということが分かりました。
プレイヤー(PLAYER)に賭けた場合のハウスエッジ
次に、プレイヤーへ賭けた場合のハウスエッジを計算します。
プレイヤーの期待値は、もらえる金額 x 当たる確率に当てはめると
(100ドル x 2)x 0.4462= 89.24
引き分けの場合は賭け金が返金されますので
(100ドル x 1)x 0.0952= 9.52
プレイヤーの勝ちと引き分けを足すと
89.43 + 9.52= 98.76ドル
期待値の合計は、98.76ドルになりました。
これを控除率の計算式(賭け金 - 期待値)/ 賭け金に代入します。
(100 - 98.76)/ 100= 0.0124
バカラでプレイヤーに賭けた場合のハウスエッジ(控除率)は、約1.24%ということが分かりました。
引き分け(TIE)に賭けた場合のハウスエッジ
最後に、引き分けへ賭けた場合のハウスエッジを計算します。
引き分けの期待値は、もらえる金額 x 当たる確率に当てはめると
(100ドル x 9)x 0.0952= 85.68ドル
期待値の合計は、85.68ドルになりました。
これを控除率の計算式(賭け金 - 期待値)/ 賭け金に代入します。
(100 - 85.68)/ 100= 0.1432
バカラで引き分けに賭けた場合のハウスエッジ(控除率)は、約14.32%ということが分かりました。バンカー・プレイヤーの値との違いに、驚いた人もいるのではないでしょうか。
9倍配当の魅力に誘惑されてTIEに賭け続けていると、損失が大きく膨らんでいきます。
お遊びで賭けるのはいいですが、「バカラで、TIE(引き分け)に賭けてはいけない!」ということを覚えておきましょう。
ペアに賭けた場合のハウスエッジ
続いて、サイドベットについても調べてみましょう。
バカラの代表的なサイドベットに、最初に配られた2枚のカードがゾロ目(5と5、4と4など)になる「ペア」があります。
配当はテーブルによって違いますが、12倍というところが一般的です。そして、8デッキでカードを配ったときに、最初の2枚がペアになる確率は、約7.47%。
これを、先ほどの計算式に代入してみます。
まず、ペアに100ドル賭けた時の期待値は
(100ドル x 12)x 0.0747= 89.64ドル
これを控除率の計算式(賭け金 - 期待値)/ 賭け金に代入します。
(100 - 89.64)/ 100= 0.1036
ペアに賭けた場合のハウスエッジ(控除率)は、約10.36%ということが分かりました。
TIEに賭けるよりは期待値が高いものの、バンカー・プレイヤーよりは大きく下がります。こちらも、12倍配当に騙されて賭け続けていると、損失が大きく膨らむことは間違いありません。
ノーコミッションバカラのハウスエッジ
バカラには、バンカーが勝っても手数料を取られないノーコミッションバカラ(手数料なしバカラ、スーパー6バカラとも言います。)というものがあります。
もちろん、手数料を全く取らないとカジノの利益が出ませんから、ちゃんとカラクリがあるわけです。
その仕組みについて、説明します。
ノーコミッションバカラと普通のバカラの異なる点
ノーコミッションバカラでは、バンカーに賭けて勝利した場合に、5%の手数料を取られないので賭け金の2倍が払い戻されます。
一見するとお得なように見えますが、カジノ側もちゃんと考えています。
ノーコミッションバカラでは、バンカーが「6」で勝利した場合には、賭け金の1.5倍しか払い戻されないようになっています。
バンカーが勝つ場合、合計点数が1~9の9個ありますから、6が出る確率は1/9。毎回5%の手数料を取られるか、1/9の確率で50%の手数料を取られるかの違いなので、控除率はほぼ同じ計算になります。
ただし短時間勝負などで運がいいときは、「6」がほとんど出ず他の数字での勝ちが偏ることもありますから、試してみる価値はあるでしょう。
また、2倍と1.5倍の配当だと、モンテカルロ法、パーレー法などのシステムベットを使っているときに、計算しやすいという利点もあります。
スーパー6に賭けた場合のハウスエッジ
ノーコミッションバカラには、スーパー6という賭け項目があります。これは、「バンカーが6で勝つ」という意味で、的中すると13倍の配当が付きます。
TIEと同じく高配当が魅力なのですが、控除率はどうなっているのでしょうか?
まず、バンカーが「6」で勝つ場合の期待値を求めます。詳しい計算は省きますが、スーパー6の理論上の勝率は、約5.8%です。
(100ドル x 12)x 0.058= 75.4ドル
これを控除率の計算式(賭け金 - 期待値)/ 賭け金に代入します。
(100 - 75.4)/ 100= 0.246
スーパー6に賭けた場合の控除率は、TIEやペアよりも圧倒的に多い24.6%ということが分かりました。
ハウスエッジを利用したバカラの基本戦略
バカラは勝ちやすいゲームと言われていますが、賭ける場所によって期待値・控除率が大きく異なることが、お分かりいただけたかと思います。
ここでもう一度、賭ける場所ごとの配当・勝率・控除率をまとめます。
配当 | 勝率 | ハウスエッジ | |
プレイヤー | 2倍 | 44.62% | 約1.24% |
バンカー | 1.95倍 | 45.86% | 約1.05% |
引き分け | 9倍 | 9.52% | 約14.32% |
ペア | 12倍 | 7.47% | 約10.36% |
スーパー6 | 13倍 | 5.8% | 約24.6% |
この表から、バカラで稼ぐときの基本戦略を解説します。
「TIE」「Pair」「スーパー6」には賭けない
バカラで安定して勝つためには、バンカーかプレイヤーに賭けることが必須です。TIE、ペア、スーパー6など、高配当のオッズに騙されないようにしてください。
「どうしても、大勝ちの快感を味わいたい!」という人は、金額を決めて少額で数回運試し程度で遊ぶという方法をおすすめします。
バンカーとプレイヤーの控除率に関しては、約0.19%と誤差の範囲内ですから、それほど気にする必要はありません。
コミッションの違いに注意
バカラは、バンカーが勝つと5%のコミッションを取るテーブルや、ノーコミッションバカラのような特殊なテーブルがあります。
どちらで遊んでも、コミッションはほとんど同じですが、遊ぶ時間や戦略、使用する必勝法などによって、遊びやすさが若干変わります。
テーブルに座る前に、予めルールやコミッションを調べるクセをつけましょう。
DECK数に注意する
今まで説明してきたコミッションは、ライブカジノで主流になっている8デッキの場合を仮定しています。しかし、まれにシングルデッキ(1DECK)のテーブルもあるようです。
この場合、バンカーのコミッションが、1.05%→1.01%に変わります。
したがって、予想に悩んだ時は、バンカーに賭けるのが得策かもしれません。コミッションが下がっても、プレイヤーとの差は約0.23%ですから大きな開きがあるわけではないのですが、一応頭に入れておきましょう。
ハウスエッジを味方にバカラを賢くプレイ
ここまで、バカラの賭ける場所による期待値・控除率の違いを説明してきましたが、ご理解いただけたでしょうか。
バカラは、他のギャンブルよりも勝ちやすいのは事実ですが、期待値の低い場所も存在します。
仮に何度か高配当を引き当てて大勝ちしても、何度も勝負を続けていると、大数の法則にのみ込まれ損失が増えていきます。
最初に話したとおり、バカラはバンカーかプレイヤーに賭ければコミッションは約1%程度。
このぐらいなら、控除率を克服して勝ち続けることも決して不可能ではありません。必勝法や賢い立ち回りなどのワザを駆使して、ぜひともカジノを打ち負かしてやりましょう!